第XIV章
3つのグナの区別(Guna-Traya-Vibhaga-Yoga)
祝福された主は言いました。「おお強い戦士よ、サットヴァ、ラジャスおよびタマス(純質、激質、鈍質)ーこれらのグナは物質自然であるプラクリティの産物であり、身体の中で速やかに結合する。(5)
そのうちサットヴァ(純質)とは健康で、輝き、幸福と知識への愛着で結びつく、穢れないものである。(6)
ラジャス(激質)とは情熱の本質であり、人生と物質への執着の源泉である。クンティの息子よ、それは執着をもって行動することで発現するだろう。(7)
そしてタマス(鈍質)とは無知から生まれるものである。Bharataよ、それはすべての妄想の体現である。不平、怠惰、によって発現するだろう。(8)
サットヴァ(純質)が多くなると、ラジャスとタマスを制する。ラジャス(激質)が多くなると、サットヴァとタマスを制する。タマス(鈍質)が多くなると、サットヴァとラジャスを制する。(10)
この身体の全ての門(知覚)に知恵の光が輝くと、サットヴァが増えていることがわかるはずだ。(11)
貪欲、活動、行動、落ち着きのなさ、欲望‐これらはラジャスの増加から生まれるだろう。バーラタよ。(12)
暗闇、不活、不平、そして妄想‐これらはタマスの増加から生まれるのだ、クル族の子孫よ。(13)
サットヴァが支配しているときに肉体が死んだ場合。その者は最高の世界に到達する。(14)
ラジャスが支配しているときに肉体が死ぬと、その者は行動に執着するものとして生まれ変わる。タマスが支配しているときに肉体が死ぬと、無知なひとの子宮の中に生まれ変わる。(15)
良い行動の結果はサトヴィックで純粋である。本物の王の果実とは痛みであり、タマスの果実とは無知である。(16)
サットヴァに座るものは上に向かう。ラジャスに支配されるものは中央に留まる。そして最低のグナであるタマスに支配されるものは、下へと向かう。見るものがグナ以外の対象を見ず、グナ以上の対象を知っているとき、彼は私のところへと到達する。(19)
身体は進化しこれら3つのグナを超えて生まれ変わり、老いと死から解放され、不滅の状態に達するだろう」(20)
アルジュナは言いました。「おお主よ、3つの特質を超えるには、どのように行動すればいいのですか?どのようにこの3つのグナの上を超えて渡ることができるのでしょうか?」(21)
祝福された主は言いました。「おおパンダヴァよ、輝きや、活動を嫌わないことだ。存在しているときも、存在しないときも妄想しないことだ。(22)
中立になって座り、グナによって動かされることなく、グナの動きを知りながらもそれによって動かされない。(23)
その者にとって苦しみと喜びは同じであり、自分自身と地球は同じであり、ただの石ころと金塊は同じであり、親愛なるものとそうでないものは同じであり、批判と称賛は同じであり、栄誉と恥辱は同じであり、友人と敵は同じであり、すべての行動を放棄する、その時その者はグナの性質を超えたといえよう」(24-25)
文章について説明
●1.スワミ・シバナンダ師からの学びをもとに、クリシュナ・グルジが要約したバガヴァッド・ギーターの翻訳文を紹介します。
●2.”忙しい人のためのバガヴァッド・ギーター”というコンセプトで、バガヴァッド・ギーターのエッセンスが学べる内容です。
●3.文章の中にある(20)←などの数字の意味は、バガヴァッド・ギーターの詩の番号です。
クリシュナ・グルジからのメッセージ
皆さんの心理的な管理やライフスタイルの管理のために一番役立つ内容が明確に書いてあるのがバガヴァッド・ギーターです。
ぜひ、読んでみてください。
By クリシュナ・グルジ